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海外旅行に出かける方のために、今回は私流のアドバイスです。
もうずいぶんと海外旅行のプロデュースの仕事を続けてきました。その体験をもとに、ツアーの選び方、現地での過ごし方などをご案内しましょう。
年間1000万人が海外旅行に出かけるようになって、ツアーも多種多様。ピンからキリまであります。安いパッケージには安いなりの理由があり、高いものにはそれだけの値打ちがある。そういってしまえば、身も蓋もないのですが、これは事実です。
中国を中心として、辺境のシルクロードをはじめ、長期間の豪華客船の旅までをプロデュースした経験からいえば、なぜ、そんなにも値段の差があるのか、明確です。
まず、安いものは交通機関の時間などが不便。乗り継ぎにも時間がかかる。当然、ホテルもクラスが低い。食事も期待薄。
だから、ダメというのではありません。若くて時間があって体力も充実、好奇心も旺盛なら、その手の安いパッケージで少しでも数多く海外の見聞を広めること。これは、いまの時代に生まれた幸福です。昔は、そうは簡単に海外に足を伸ばすことはできなかったのですから。
さて、高級なツアーでも期待はずれのものを見分けるにはどうすればいいか。せっかくの大枚をはたくのだから、事前にしっかりと詳しく尋ねることです。
ホテルの部屋は、食事は、移動は? なんでも遠慮なく聞いてみることです。ちゃんと受け答えをしてくれる代理店ならば、大丈夫。あいまいだったり、もどかしかったりするところは要注意。
当然なのに、どうも日本人は遠慮しがちです。信頼の置ける担当者ができるまで、代理店とはやりあう覚悟が必要です。
手前みそになりますが、私がテレビ局と一緒につくるツアーは、必ず下見をしています。私自身か、代理店の担当者か、いずれにしても、どんな部屋でどんな食事なのか、ガイドさんの日本語力はどうか? 徹底的に微に入り細にいり、リサーチをしています。ツアーを組み立てる以上、これが最低限の責任だと思っているからです。
ですから、海外のパッケージを選ぶときは、中途半端は避けること。これが一番。そして、私の手作り旅の場合はことにそうですが、現地の方とふれあう時間や機会を設けます。ただ、絵はがきをなぞるだけの旅にしたくないから、向こうの市場に足を運び、事前にお願いして、ふつうのおうちの台所を拝借して、現地の料理を再現するのです。
高級じゃなくて、ふだんの暮らしでどんなものをどんな風に食べるのか。食は人間の暮らしの基本ですから、これを目の前で見ると、旅の重さが違います。ぐんと深くなります。
市場の匂いは町によって異なります。また、売り子さんと掛け合うのも楽しい。レストランでは絶対に味わえない体験を、市場と民家と料理でしてもらう。これが私の考えです。なかなかふつうのツアーではできないでしょう。思い出を積み重ねることの喜びを常に考えています。
旅には「絵はがき型」と「市場型」があると思っています。名所旧跡を訪ねるのもいい。でも、土地や生活とふれあうのもまた楽しい。どちらがいいというものではありません。どちらにも一長一短があります。
旅をするときに、そのどちらのタイプなのか、よく見極めるのが大切ですね。いまどきのツアーなら、自由時間が必ずあります。言葉ができなくても、身振り手振りで十分。ときには絵はがき、ときには市場、その両方を満喫してください。
あと、私なりの旅支度と心得。丸首のセーターよりもカーディガンの方が重宝します。温度調節が楽だから。足下ははき慣れたスニーカー。これも基本。そして、常用している薬以外に、胃腸薬は是非とも。生水は厳禁。そして、氷やシャーベットなど現地の水を使ったものも避けましょう。
秋も深まり、冬近し、、、よい旅の思い出を。 |