■ 平成11年9月23日 木曜日付 大阪新聞より
料理人 程一彦さん 店に募金箱設置
「すぐに阪神大震災を思い出しました」。大阪・梅田で台湾料理「龍潭(リュータン)」を経営する程一彦さん(61)。
台湾大地震が起きた昨二十一日夕、大阪駅前第3ビル店とHEPファイブ店のそれぞれのレジに「台湾大震災義援金」と書いた募金箱を設置、
お客さんへの呼びかけを始めた。四年前、宝塚市の自宅で被災した経験から、「真っ先に必要なのはお金」と考えたからだ。
「阪神大震災では水道が三ヵ月止まり、本当に苦しい日々が続きました。いま、台湾の人たちが同じように苦しんでいると思うと…。
できるだけ早い復興を祈るだけです」
程さんの母親、かすみさん(81)は、店名の由来でもある台湾北西部の街、桃園県龍潭の出身。台北の西南に位置し、今回の震源地にも近い。
かすみさんは十二人兄弟姉妹の長女で、龍潭や台北には親せきが約九十人も住んでいる。
「二十一日は早朝から必死で連絡を取りました。電話はまったく通じない。ファクスを送ると、龍潭にはすぐに通じたけど、台北にはなかなか。
何時間か過ぎて、ようやく全員の無事が確認できた」
程さんの店では、震源地にごく近い南投県埔里(ほり)の工場で製造された紹興酒を提供している。
「一番おいしい紹興酒なんです。工場が被害を受けたかどうかはわかりません。十二月にまた工場を見学に行く予定なんですが、何とか無事でいてほしい」
義援金については、ある程度の額が集まり次第、
台湾への救援物資提供の窓口となる台北駐大阪経済文化弁事所(大阪市西区)に届けるという。